
雪に咲く花
第22章 本物の悪魔
瓶底眼鏡を外した黒沢の顔に、亘は驚きを隠せない。
「もしかして君は、杉山光多君の……」
「双子の弟です」
光多と同じ顔をした黒沢は答える。
「でもどうして、そんな眼鏡までして隠してたんだい?」
「この顔が嫌いだったんですよ。このせいで以前、一人の子を傷つけちゃったんです」
黒沢は過去を話し始めた。
黒沢は、光多と同じ、スタイルもよく、中性よりの綺麗な顔立ちをしている。
当然、女子には人気があった。
しかし、そのことに嫉妬する男子からは、のけ者にされていたのだ。
そのような状態で男子の友達はいなかった。
それに反して、女子からの人気は凄まじいものだったのである。
しかし、もともと、人付き合いが苦手な黒沢は、そんな女子達も苦手な存在であった。
自分の考えを持たず、周りと合わせることで友達関係を保っている。
集団で集まる会話は、陰口ばかり、ちょっと自分に他の女子が近付けば、その女子の欠点を言うなどの嫌がらせ等が始まる。
その標的になった女子が過去に1人いたのだ。
彼女はひとりでぽつんと本を読んでいるような、地味な目立たない少女だった。
「もしかして君は、杉山光多君の……」
「双子の弟です」
光多と同じ顔をした黒沢は答える。
「でもどうして、そんな眼鏡までして隠してたんだい?」
「この顔が嫌いだったんですよ。このせいで以前、一人の子を傷つけちゃったんです」
黒沢は過去を話し始めた。
黒沢は、光多と同じ、スタイルもよく、中性よりの綺麗な顔立ちをしている。
当然、女子には人気があった。
しかし、そのことに嫉妬する男子からは、のけ者にされていたのだ。
そのような状態で男子の友達はいなかった。
それに反して、女子からの人気は凄まじいものだったのである。
しかし、もともと、人付き合いが苦手な黒沢は、そんな女子達も苦手な存在であった。
自分の考えを持たず、周りと合わせることで友達関係を保っている。
集団で集まる会話は、陰口ばかり、ちょっと自分に他の女子が近付けば、その女子の欠点を言うなどの嫌がらせ等が始まる。
その標的になった女子が過去に1人いたのだ。
彼女はひとりでぽつんと本を読んでいるような、地味な目立たない少女だった。
