テキストサイズ

雪に咲く花

第22章 本物の悪魔

「さてと、福原先生には雪斗の淫らな姿を見てもらわないとね。さあ、また頼むよ」
男達は、雪斗の身体を撫で回し、再び身体を貪ろうとする。
「嫌だっ!亘に見せないでっ!」
「やめろっ!雪斗にこれ以上何かしたら殺すぞ!」
雪斗と亘が、それぞれに叫び声をあげたときだった。
「真柴から離れろ!」
眼鏡を再びかけ直した黒沢が、ライフルを持って現れたのだ。
彼は、別の部屋で見つけたライフルを持ち出してきたのである。
「黒沢!?どうして?ここに……」
意外な人物に雪斗も光多も男達も驚く。
「えっ……!クロキン!?何でこいつまで?……」
「わぁっ!……やめろ!撃つなよ!」
雪斗に群がっていた男達が、両手をあげてベッドから離れた。
「何なんだ。君がどうしてここにいるんだよ?」
光多も、全く面識のない黒沢の出現に訳がわからない。
「それに、そのライフルは父さんの物じゃないか?勝手に持ちだすなんて犯罪だぞ」
「真柴を離せ!でないと撃ち殺す」
黒沢が、光多と男達に、銃口を向ける。
光多が、大声をあげて笑い出した。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ