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雪に咲く花

第22章 本物の悪魔

巡り会えた自分の分身は、雪斗を壊そうとしている。
無意識のうちに、雪斗に股がっている男の頭を、ライフルで殴っていた。
「いってえぇ!頭が割れる……」
「てめえっ!何しやがる?」
斉藤たちが、黒沢に飛びかかる。
咄嗟に、持っていたライフルで、殴りつけようとしたが、多人数にはかなわず突き飛ばされ頭を踵で踏みつけらた。
「思いきったことしてくれたね。邪魔をした罰だ。こいつも身ぐるみはがして犯っちゃいなよ」
光多が黒沢を見下ろし、彼らに促す。
「よしっ!落とし前つけてやるぜ」
「まあ、こいつじゃ、たつか分かんないけど試してみるか」
斉藤たちが、黒沢の腹や背中を何度も蹴りあげると衣類に手をかけた。
「やっ!やめろ!……」
「酷いよ光多っ!黒沢は関係ないだろ!」
雪斗の叫ぶ声が聞こえる。
こんな姿は見せたくない。
必死に抵抗するが、次々と衣類は脱がされ、シャツだけをまとった姿になった。
「こいつも見かけによらず、綺麗な体してんじゃねえか」
「まあ、顔さえ見なきゃな」
斉藤達が、黒沢の露になった素肌を見下ろす。
「杉山!こんなことして何になるんだ!?彼は君の……」
亘が、見るに耐えきれず叫んだときだときだった。

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