雪に咲く花
第23章 黒沢叶多の思い
黒沢は、雪斗が眠る前の椅子に座り、寝顔を眺めた。
3年に進級して、同じクラスになり、暫くした頃だった。
美術の時間に、絵の具を使って、自分の好きなものを描くという課題があった。
その時、星座の絵を描いており、あともう少しで完成出来そうになる頃だった。
その時、雪斗が使っていた橙色の絵の具が、絵の上に跳ねてしまったのだ。
「ああ、あと少しで、出来上がるときだったのに」
「あっ!……ごめん。飛んじゃったね」
謝りながら、雪斗が絵を覗きこんできた。
「ああぁ、派手にやっちゃったな。ごめんよ。あっ!そうだ!」
呆気にとられている黒沢をよそに、飛び散った絵の具の上に長い線を描き始めた。
無残に飛び散った絵の具の色は、見事な流れ星を輝かせたのだ。
「俺、子供の頃、流れ星を見たことあるんだけど、確かこんな感じだったんだ。流れ星に願い事をすると叶うっていうだろ。だから、もう一度見て願い事したいんだけど、なかなか見れなくてさ」
無邪気に話す雪斗は、とても可愛かった。
3年に進級して、同じクラスになり、暫くした頃だった。
美術の時間に、絵の具を使って、自分の好きなものを描くという課題があった。
その時、星座の絵を描いており、あともう少しで完成出来そうになる頃だった。
その時、雪斗が使っていた橙色の絵の具が、絵の上に跳ねてしまったのだ。
「ああ、あと少しで、出来上がるときだったのに」
「あっ!……ごめん。飛んじゃったね」
謝りながら、雪斗が絵を覗きこんできた。
「ああぁ、派手にやっちゃったな。ごめんよ。あっ!そうだ!」
呆気にとられている黒沢をよそに、飛び散った絵の具の上に長い線を描き始めた。
無残に飛び散った絵の具の色は、見事な流れ星を輝かせたのだ。
「俺、子供の頃、流れ星を見たことあるんだけど、確かこんな感じだったんだ。流れ星に願い事をすると叶うっていうだろ。だから、もう一度見て願い事したいんだけど、なかなか見れなくてさ」
無邪気に話す雪斗は、とても可愛かった。