雪に咲く花
第24章 きずあとが癒えるまで
男は諦めたのか、もう追ってくる形跡はない。
「もう大丈夫だ。安心しろ」
「怖かったよ……亘」
雪斗が涙ぐみガタガタと震えている。
「雪斗、ごめんな。一人にして」
亘は、思わず、雪斗を強く抱きしめ、頭を撫でた。
初めて出会った頃、雪の降る日に、浴衣姿で逃げ回っていたところを、亘に助けられ、抱きしめられた感触が蘇る。
「亘の胸ってこんなに温かかったんだ」
「初めて会った時を、思い出すな」
亘もまた、その時の光景を思い出していたのだ。
暫く抱きしめられた後、肩の震えは治まり、亘がふと気付いた。
「雪斗、抱きしめて大丈夫なんだな」
「あっ……!そういえば……」
あの事件から、亘にさえ、抱きしめられることを、許さなかった身体は、今こうして、彼の温もりを全身に感じている。
「良かった。本当に良かった。またこうして抱きしめることが出来るんだな」
亘は、もう一度、雪斗を抱き寄せ甘いキスをした。
流れ星に願いが通じたのだろうか?
雪斗の傷は、またひとつ回復したのだ。
「もう大丈夫だ。安心しろ」
「怖かったよ……亘」
雪斗が涙ぐみガタガタと震えている。
「雪斗、ごめんな。一人にして」
亘は、思わず、雪斗を強く抱きしめ、頭を撫でた。
初めて出会った頃、雪の降る日に、浴衣姿で逃げ回っていたところを、亘に助けられ、抱きしめられた感触が蘇る。
「亘の胸ってこんなに温かかったんだ」
「初めて会った時を、思い出すな」
亘もまた、その時の光景を思い出していたのだ。
暫く抱きしめられた後、肩の震えは治まり、亘がふと気付いた。
「雪斗、抱きしめて大丈夫なんだな」
「あっ……!そういえば……」
あの事件から、亘にさえ、抱きしめられることを、許さなかった身体は、今こうして、彼の温もりを全身に感じている。
「良かった。本当に良かった。またこうして抱きしめることが出来るんだな」
亘は、もう一度、雪斗を抱き寄せ甘いキスをした。
流れ星に願いが通じたのだろうか?
雪斗の傷は、またひとつ回復したのだ。