雪に咲く花
第26章 それぞれのスタートライン
校門の前に、歩が、雪斗と颯人を見送りに来た。
「颯人さん、雪斗さん、卒業おめでとうございます。でも寂しくなるなあ……」
「また、すぐに会えるじゃないか。いじめられたりしたらすぐ言えよ。やっつけに来るからな」
颯人が、喧嘩のポーズをする。
「歩ちゃんにもお世話になったな。色々と有り難う」
「そんな、僕は何も……、雪斗さんも、また会いに来てくださいね」
雪斗と颯人は、三年間通った学校に別れを告げ、校門へと歩いていく。
警察官を目指している颯人は、警察学校に入るために、暫くはアルバイトをしながら勉強するそうだ。
本来なら高校卒業と同時に、施設を出なくてはいけないのだが、子供たちの世話をするという条件で、特別に暫くは施設に置いてもらえることになったのだ。
姉の美紅は、大学受験に合格し、この春から教師を目指して大学に通うことになった。
長女の美桜は、臨月を迎え、もうすぐ第一子が生まれる予定だ。
雪斗は、4月からソフトウェアの会社に就職が決まっている。
学校を退職して、暫くしてから、再び塾の講師を務めていた亘も、この春、定時制高校に、無事、教師として赴任することが出来たのだ。
「颯人さん、雪斗さん、卒業おめでとうございます。でも寂しくなるなあ……」
「また、すぐに会えるじゃないか。いじめられたりしたらすぐ言えよ。やっつけに来るからな」
颯人が、喧嘩のポーズをする。
「歩ちゃんにもお世話になったな。色々と有り難う」
「そんな、僕は何も……、雪斗さんも、また会いに来てくださいね」
雪斗と颯人は、三年間通った学校に別れを告げ、校門へと歩いていく。
警察官を目指している颯人は、警察学校に入るために、暫くはアルバイトをしながら勉強するそうだ。
本来なら高校卒業と同時に、施設を出なくてはいけないのだが、子供たちの世話をするという条件で、特別に暫くは施設に置いてもらえることになったのだ。
姉の美紅は、大学受験に合格し、この春から教師を目指して大学に通うことになった。
長女の美桜は、臨月を迎え、もうすぐ第一子が生まれる予定だ。
雪斗は、4月からソフトウェアの会社に就職が決まっている。
学校を退職して、暫くしてから、再び塾の講師を務めていた亘も、この春、定時制高校に、無事、教師として赴任することが出来たのだ。