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歓迎会には、１０人ほどの新入社員が出席しており、大学や専門学校を卒業したものが多い。
高校卒業組は雪斗と直樹だけだ。
代表で参加している三人の上司の他に、カメラマンとして黒崎も来ていた。
彼は、乾杯の音頭をとっているところや、１人１人挨拶しているところなどを、次々とカメラにおさめていく。
その姿は、さすがに手際がいいものだ。
「君たち、フレッシュマンたちの様子を今月の社内誌に載せるつもりだ。こういう仲間同士で会食を楽しむ姿を撮影するのも我社の方針なんだよ。うちでは、ソフトだけでなく、ホームページの作成や編集にも力をいれているからね」
中年の上司が新入生達の顔を見回しながら言った。
彼のいう通り、広報部は世間が求めるインターネットでの企画や編集なども手掛けているらしい。
会食をしながら、上司たちはそれぞれに演説を始めたり、ほろ酔い加減で歌を歌いだすものもいる。
雪斗と直樹以外は、成人を迎えているので、アルコールを手にしているものもいた。
もちろん雪斗たちは、未成年なのでソフトドリンクだ。
暫くしてから、雪斗は尿意を感じトイレに立った。