雪に咲く花
第33章 亘の疑問
「ところで、悠希君。君はあの雪斗とかいう子のことは知っていたのかい?」
突然、雪斗の名前を出され、悠希は心が傷む。
「さあ、僕は今まで会ったことなかったけど……」
とにかく、とぼけることにした。
「そうか。まさか、俺が、あんなまだ子供みたいな少年と恋人だったなんてあり得ないよな?」
「そうだよね。あの子いったい何考えているんだろうね?でも、記憶がないってことは、それほど深い繋がりなんてなかったんじゃないの」
悠希の口から、咄嗟にでまかせの言葉が出た。
「まあ、そうかも、知れないな」
「そうだよ。あまり、気にすることなんかないよ」
訳も分からず記憶がタイムスリップしている今の亘には、手探りで歩き出すのが精一杯なのだ。
ほぼ見知らぬ少年である雪斗のことを考えても、頭は混乱するばかりである。
とりあえず、雪斗のことは深く考えるのはやめようと思ったのだ。
小さな、すれ違いから始まり、雪斗と亘の距離はだんだんと遠くなっていった。
突然、雪斗の名前を出され、悠希は心が傷む。
「さあ、僕は今まで会ったことなかったけど……」
とにかく、とぼけることにした。
「そうか。まさか、俺が、あんなまだ子供みたいな少年と恋人だったなんてあり得ないよな?」
「そうだよね。あの子いったい何考えているんだろうね?でも、記憶がないってことは、それほど深い繋がりなんてなかったんじゃないの」
悠希の口から、咄嗟にでまかせの言葉が出た。
「まあ、そうかも、知れないな」
「そうだよ。あまり、気にすることなんかないよ」
訳も分からず記憶がタイムスリップしている今の亘には、手探りで歩き出すのが精一杯なのだ。
ほぼ見知らぬ少年である雪斗のことを考えても、頭は混乱するばかりである。
とりあえず、雪斗のことは深く考えるのはやめようと思ったのだ。
小さな、すれ違いから始まり、雪斗と亘の距離はだんだんと遠くなっていった。