雪に咲く花
第38章 亘の空白
「警察学校の様子はどうだ?しっかりやってるか?」
「かなり厳しくて嫌になるときもあるけどよ、警官になるために歯を食いしばって耐えてるぜ」
「そうか。苦しいこともたくさんあるだろうが、立派な警官になるためだ。頑張れよ」
「ところで雪斗のことなんだけどよ……」
お互いの近況について話した後、颯人が雪斗の話を切り出した。
「あの子、何か言ってたかい?」
雪斗の名前を出され、亘の顔が曇る。
やはり、彼を警戒し厳しい口調で突き放したことは、後味が悪いままなのだ。
「亘兄、雪斗に男に抱かれたやつと仲良く出来ないって言ったそうだな。あいつにとって、その言葉が、どんなに残酷なものなのか分かってるのか?」
颯人の顔が険しくなる。
「えっ!?……けど、雪斗君は、それを好きこのんでやってるんだろ。身体を売って遊ぶ金を稼いでるって話じゃないか?男とホテルの前にいる写真も見ちゃったしな」
これが亘の言葉とは、とても信じられず、颯人が亘の胸ぐらを掴む。
「おいっ!誰がそんなこと言ったんだよ!?まさか、あの悠希ってやつか!?」
「ただいま」
その時、悠希が帰った来たことに二人は気づかなかった。
「かなり厳しくて嫌になるときもあるけどよ、警官になるために歯を食いしばって耐えてるぜ」
「そうか。苦しいこともたくさんあるだろうが、立派な警官になるためだ。頑張れよ」
「ところで雪斗のことなんだけどよ……」
お互いの近況について話した後、颯人が雪斗の話を切り出した。
「あの子、何か言ってたかい?」
雪斗の名前を出され、亘の顔が曇る。
やはり、彼を警戒し厳しい口調で突き放したことは、後味が悪いままなのだ。
「亘兄、雪斗に男に抱かれたやつと仲良く出来ないって言ったそうだな。あいつにとって、その言葉が、どんなに残酷なものなのか分かってるのか?」
颯人の顔が険しくなる。
「えっ!?……けど、雪斗君は、それを好きこのんでやってるんだろ。身体を売って遊ぶ金を稼いでるって話じゃないか?男とホテルの前にいる写真も見ちゃったしな」
これが亘の言葉とは、とても信じられず、颯人が亘の胸ぐらを掴む。
「おいっ!誰がそんなこと言ったんだよ!?まさか、あの悠希ってやつか!?」
「ただいま」
その時、悠希が帰った来たことに二人は気づかなかった。