雪に咲く花
第39章 さよならの時
バイクの主はヘルメットを取ると、悠希の顔をのぞきこんだ。
「高宮!?やっぱり高宮だ!後ろ姿が似ているなって思ったんだ」
なんと、大学の先輩である三浦だったのだ。
「三浦先輩!?……どうしてここに?」
「ちょっとこっちに知り合いがいてな。それより、どうしたんだよ!?その顔……可愛い顔が台無しだな」
三浦に言われて、自分の顔が殴られて酷い状態になっていることに気付いた。
「これは……罰をうけたんです」
悠希が俯いて答える。
「何か深刻な事情がありそうだな。時間あるなら俺の家に来いよ。一人暮らしだから気兼ねはいらないぜ」
三浦のバイクに乗せられて、彼の家に連れて来られた。
亘のマンションのように一人暮らしに丁度いい1LDKとは違い、3LDKのゆったりとした広さのマンションだ。
「酷い顔だな。誰にやられたんだ?」
三浦が冷やしたタオルを渡して尋ねる。
不思議と三浦といると肩の力が抜けていく。
いつの間にか、涙が流れていた。
「先輩。俺、前に貸してもらった小説のヒロインと同じことをしてしまったんです」
泣きながら、思わず亘との事を打ち明けていた。
「高宮!?やっぱり高宮だ!後ろ姿が似ているなって思ったんだ」
なんと、大学の先輩である三浦だったのだ。
「三浦先輩!?……どうしてここに?」
「ちょっとこっちに知り合いがいてな。それより、どうしたんだよ!?その顔……可愛い顔が台無しだな」
三浦に言われて、自分の顔が殴られて酷い状態になっていることに気付いた。
「これは……罰をうけたんです」
悠希が俯いて答える。
「何か深刻な事情がありそうだな。時間あるなら俺の家に来いよ。一人暮らしだから気兼ねはいらないぜ」
三浦のバイクに乗せられて、彼の家に連れて来られた。
亘のマンションのように一人暮らしに丁度いい1LDKとは違い、3LDKのゆったりとした広さのマンションだ。
「酷い顔だな。誰にやられたんだ?」
三浦が冷やしたタオルを渡して尋ねる。
不思議と三浦といると肩の力が抜けていく。
いつの間にか、涙が流れていた。
「先輩。俺、前に貸してもらった小説のヒロインと同じことをしてしまったんです」
泣きながら、思わず亘との事を打ち明けていた。