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雪に咲く花

第40章 消えない繋がり

亘は、急いでヘルメットを被るとバイクにまたがった。
雪斗の携帯電話にも自宅にも電話をかけたが、繋がらないのだ。
「まさか、何かあったんでは……」
ただ単に出掛けているだけならいいのだが、胸騒ぎを覚えてしまう。
「雪斗、無事でいてくれ!」
バイクを走らせ雪斗の自宅へと向かった。

家に到着し、直ちにインターホンを鳴らす。
暫く待ったが誰も出る気配がない。
「おかしいな?灯りはついてるのに……」
不安になりドアを強く叩き続ける。
しかし、中からは何の反応もないのだ。
「いったいどうしたんだ?……」
再び、自宅に電話をかけたが、やはり誰も出ない。
今度は、雪斗の携帯電話にかけてみる。
しかし、『この電話番号は現在使われておりません』とアナウンスが流れるだけだ。
「いったい雪斗はどうしてるんだ!?……」
どうすることも出来ずに立ち尽くしているときだった。
「あの……どちら様でしょうか?」
背後に足音が近づき、聞いたことのある声がする。
後ろを振り向くと、知っている顔が目に入った。
「美紅ちゃん!……」
アルバイトを終えて帰宅した美紅がいたのだ。
「亘先生!……どうしたんですか?」
突然の亘の来訪に、美紅が驚いていた。

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