雪に咲く花
第40章 消えない繋がり
「悠希君は今どうしてるの?お礼言わなきゃね」
「それが、あの子が今どこにいるのか分からないんだ。どうも、悠希君は記憶をなくしていた間にここを出ていったらしくて、気がついたらこの手紙とオルゴールが置いてあったというわけさ。記憶が戻ったことも伝えたかったのに残念だ」
悠希が別れを告げに来たとき、新しい連絡先は一切伝えなかったのだ。
もう、自分にはその必要がない。
亘と決別する強い決心によるものだった。
「悠希君にもいいところあったんだね」
雪斗は、亘とのことがなければ、悠希とも友達になれた可能性もあったんではないかと思い始めていた。
「ああ、あの子もどこかで幸せに暮らしているといいな」
「そうだね」
オルゴールのメロディーのテンポが遅くなり、ゼンマイが止まりそうになったとき蓋を閉じた。
「さて、今夜は奮発してすき焼きにでもするか?」
「やったぁ!久しぶりのすき焼きだ!」
亘の提案に雪斗が瞳を輝かせる。
「全く、相変わらず肉ばかり食うんだからな」
「こういうのは早い者勝ちって言ったろ」
寒い夜につついたすき焼きは、温かく美味しかったのはいうまでもない。
「それが、あの子が今どこにいるのか分からないんだ。どうも、悠希君は記憶をなくしていた間にここを出ていったらしくて、気がついたらこの手紙とオルゴールが置いてあったというわけさ。記憶が戻ったことも伝えたかったのに残念だ」
悠希が別れを告げに来たとき、新しい連絡先は一切伝えなかったのだ。
もう、自分にはその必要がない。
亘と決別する強い決心によるものだった。
「悠希君にもいいところあったんだね」
雪斗は、亘とのことがなければ、悠希とも友達になれた可能性もあったんではないかと思い始めていた。
「ああ、あの子もどこかで幸せに暮らしているといいな」
「そうだね」
オルゴールのメロディーのテンポが遅くなり、ゼンマイが止まりそうになったとき蓋を閉じた。
「さて、今夜は奮発してすき焼きにでもするか?」
「やったぁ!久しぶりのすき焼きだ!」
亘の提案に雪斗が瞳を輝かせる。
「全く、相変わらず肉ばかり食うんだからな」
「こういうのは早い者勝ちって言ったろ」
寒い夜につついたすき焼きは、温かく美味しかったのはいうまでもない。