雪に咲く花
第47章 うるう年のサプライズ
亘の母は私生児として彼を生み、女手ひとつで亘を8歳まで育ててくれた。
祖父母も亡くなり、たった一人で彼を守っていた彼女も、心のよりどころを求めていたのだろう。
その結果、不倫関係のもつれから、過失とはいえ人の命を奪ってしまった。
理由もわからず誕生日に母が姿を消した後に真相を知った亘は、今までの母との思い出を子供心に否定されたような気がしたのだ。
何もかも信じることが出来なくなり、母の存在を心の奥底に閉じ込めて生きるしかなかった。
養父母や雪斗達の出会いにより、次第に亘は笑顔を取り戻していった。
しかし、4年前の誕生日に近づく頃、母の知り合いだという一人の男性が現れ、彼女に会ってやって欲しいと言う。
母は病に蝕まれ余命の短い状態だったのだ。
心が激しく揺れ動く亘だったが、彼の中では母への憎しみの方が大きく占めていた。
母の存在を押し込めることで、今まで自分を保ってきたのに、今更母に会う気になどなれない。
母を思い出すと言うことは、今まで守り続けてきたものが崩れてしまいそうになるからだ。
祖父母も亡くなり、たった一人で彼を守っていた彼女も、心のよりどころを求めていたのだろう。
その結果、不倫関係のもつれから、過失とはいえ人の命を奪ってしまった。
理由もわからず誕生日に母が姿を消した後に真相を知った亘は、今までの母との思い出を子供心に否定されたような気がしたのだ。
何もかも信じることが出来なくなり、母の存在を心の奥底に閉じ込めて生きるしかなかった。
養父母や雪斗達の出会いにより、次第に亘は笑顔を取り戻していった。
しかし、4年前の誕生日に近づく頃、母の知り合いだという一人の男性が現れ、彼女に会ってやって欲しいと言う。
母は病に蝕まれ余命の短い状態だったのだ。
心が激しく揺れ動く亘だったが、彼の中では母への憎しみの方が大きく占めていた。
母の存在を押し込めることで、今まで自分を保ってきたのに、今更母に会う気になどなれない。
母を思い出すと言うことは、今まで守り続けてきたものが崩れてしまいそうになるからだ。