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雪に咲く花

第47章 うるう年のサプライズ

「あの、どこかでお会いしたことありましたっけ?」
亘が首を傾げる。
「あっ!……そうだ。この人達、去年会った人だ。たしか熊のマスコット落とした人」
雪斗が二人の青年の顔を見て言った。
「そうですそうです!その時、それ拾ってもらったものです。あの時は助かりました。それで、確か、今日お母さんの命日で誕生日って聞いたから、お礼したくて、ここに来れば必ず会えると思って探してたんです。福原さんて言いましたよね。それで、同じ名字のお墓の名前を探せばそこで会えると思ってたんだけど、なかなか見つからなくて……でも良かった。無事に会うこと出来て」
優夜が興奮気味に早口で喋ると、ほっと胸を撫で下ろしたようだ。
彼はどこか雪斗と雰囲気が被るところがある。
「ああ、そういえば……」
亘はようやく、彼らのことをはっきりと思い出したのだ。

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