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びしょ濡れになった制服を身につけたまま、自宅にもどり浴室に向かった。
まだ家には誰も帰っていない。
汚れた体にシャワーを浴びていると、涙が次から次へと溢れでた。
亘が学校にやってきて喜んだのも束の間、結局、佐々木たちのいじめ地獄からは解放されないのだ。
彼らにつけられた身体中の傷を見て、自分は他の人間と同じように楽しく平穏な学校生活など無縁なのだと思い知らされる。

シャワー室からでて着替え終わると、ふと亘があの日、着替えさせてくれた服を思い出す。
亘に会いたいという衝動にかられ、洗濯を終えた彼の服を手提げ袋に入れると家を出た。