ながれぼし
第7章 スパークリング
差し込んだ瞬間に
俺の舌は、柔らかな唇で きゅ。と締め付けられた。
っ…やば…
途端、きゅぅ。と音をたてた心臓。
なんでかって?
そりゃ
だって…俺、
キスすんのなんていつぶり?
もう、だいぶ前。だもん。
やばい。
と思いながらも、その気持ちよさに
もっとキスしたい
もっと…中に入りたい
そんな気持ちが俺の体へ拍車をかける。
大「……ん…ぁ…」
ゆっくりと舌で口内をなぞれば
聞いたことない声が、鼻から抜けていく。
……何そのエロい声。
大「んふ……、」
もっと…欲しい。
もっともっと、その声が聞きたい。
大「…ンッ…あ、ん…」
…
……
あぁ…なぁんだ
違うじゃん。
俺は、貴方とキスをしたいんだ
俺…大野さんのこと……
トン。と胸に弱々しい衝撃と
急に消えた唇の感触。
あれ?
と思って、いつの間にか瞑っていた目を開ければ
大「あ……あ…れ…?」
その目を真ん丸く開く
真っ赤な顔をした大野さんと鉢合わせた。
大「……えと、相葉ちゃ…ん と…あ…そだ
あの…お邪魔して… ます…」
「…うん。いらっしゃい。」
大「…ぁ…、」
パクパクと開閉する、濡れた唇。
「大野さ…」
大「ぁ あ!俺!」
…
大「トイレ!トイレ行ってくるっ」
そして、わたわたとくるまってたブランケットを払いのけてソファーを降りていく…
「どこ行くの?」
のを、壁ドンならぬソファードンして阻止したのは俺。
大「っ!」
「どこ行くの?」
大「どこって……だから トイレ…!」
「何しに行くの?」
大「何って おしっ…」
「俺、大野さんが好きなんだけど。」
大「っつ!」
いまだに真っ赤な顔して
また魚のように唇をパクパクさせて
またまたその綺麗な瞳をこれでもかと見開いて
そして
ジワジワとその瞳の潤いが増していく。
「聞こえてる?俺、大野さんが好きな…」
大「聞こえてるよ!聞こえてるっ!」
泣くもんかとしてるのか、やたらと大きな震える声で止められて
大「俺……俺!ずっと…ずっと相葉ちゃんのことが…んっ」
今度は、意思をもってその唇を俺のでふさぐ。
え?
なんでかって?
そんなの
両想いだからに決まってんじゃん。
*おわり*