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ながれぼし

第8章 in the water





大「、…」


大野くんが、クコンと息をのむ
そして、さっきからずっと大きかった瞳には
いよいよ崩れ落ちてしまいそうな程に、キラキラと光る水分。


…ぁ…


と、思ったら、それが雫となって頬を伝った。

そして、その大きかった瞳が柔らかく緩んで


大「ありがとう。俺…凄く嬉しい…」

ほにゃん。と目元だけじゃなくて、
頬も口許も緩め、微笑んだ。


「っ…」

思わず、うわ。と声を出しそうになって
さっきっから、俺の体を震わす鼓動が更に強くなって


…なんだこの気持ち
なんか…今…凄く……

そう。凄く 大野くんを抱き締めたい…
その優しく笑う唇に……


意識的なのか、無意識なのかわからない。
俺の手が大野くんのその頬に触れ…


松岡「ちょっと待て!」


ゴス!ゴスっ!

大「いっ!」
「てぇ!!」


ゴスっ!つーか、ガツっ!と頭に落ちてきた何か。

マジで痛い!と頭を抑え見上げれば、そこには松岡さん。
今度こそ、怒った…いや激おこ顔の松岡さん。


大「いったいよ!なんでチョップすんだよ!」


松岡「なんで?じゃねぇ!お前ら俺を無視していい度胸だな!あぁ?!」


……そういや
数分くらい存在忘れてた。




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