
ロリヴァンプ伯爵の鼻唄🎵
第8章 伯爵と悪夢
「――――…ご主人様…あいつらは…ご主人様の意に背いて…
有森様をここへよこした――――…もう、義理立てしなくてもよろしいかと思いますよ?」
ソファでうとうとしていたピノ彦がアレキサンダーの歌が止まるのと同時に起きた――――…
そして、すみれの寝言に心臓が痛くなったのだ
「ピノ彦――――…すみれの立場や安全面――――…境遇も踏まえて…ここにいるのが1番だと思うのだが…お前は反対か?」
――――…ピノ彦が身を固くする
「いずれ…ご主人様の足枷になるのは確かです…
でも――――…有森様をここから出したら…食い物にされます…
警視庁にも“マクギャレット様”にも――――…」
「――――…野村 空…の存在か…」
