ロリヴァンプ伯爵の鼻唄🎵
第10章 伯爵と真実
「だから、すみれは私がもらい受ける!嫁として!」
「は?」
あまりの展開に1文字しか口から出なかった私だが、ピノ彦君は「キャー!すてき!」と、大興奮!
「ご主人様が!御結婚!有森様と御結婚!!」
「え?いやいや――――は?」
ピノ彦君のテンションがグイグイ上がっていく隣でアレキサンダーはスマホでどこかへ電話している?!
「もしもし、あ――――警視総監か?うん、私だ――――…有森参事官に預けていたすみれだか…本来の約束通り私に返してもらう――――…あぁ…彼は彼女の重要さを分かっていない大馬鹿者だったよ
ん?あぁもちろん…彼女は全部知ったよ――――…私との関係も参事官の企みも――――…と、言うことでタイムアップだ…一発逆転を狙ったんだろうが…裏目に出たね――――…あぁ…手続きに入る…彼ら夫婦には厳重な処罰を――――あっそれと…内田課長はおしゃべりな処があるからね、無口になれる課に移動させるといい…
では――――」
お?おおおお!?今の――――…今の電話なに?
“警視総監”?って言ってなかった?
ええええ!?うそ――――え?なに?
「アレク――――え?ええ?今の何?」