
ロリヴァンプ伯爵の鼻唄🎵
第12章 伯爵と翠
車はどんどん街の中に入っていく――――…久しぶりに見る沢山の人や建物…
山奥の暮らしが染み付いてしまった私には、街の賑わいが騒がしくて目が回りそうだ…
きっと――――…アレキサンダーも苦手だろうなぁ…
と、静かな場所を好むあの笑顔を思い出していた
「さぁ、着きましたよ」
「――――え?着いたって…ここ」
野村が車を停めたのは…街の中でも1番大きな建物――――と、言うか有名なホテルだった!?
「はい、ここの最上階…ワンフロアを自宅としているんです…
毎日、ホテルのルームサービス使いたい放題!」
車から降りるとベルボーイが数人野村を向かい入れた!
「――――本当に…ここにマクギャレット様がいるの?」
「ええ、当たり前じゃないですか――――…ここのオーナーでもあるんですから…彼は」
――――は?ええ!?だって、このホテルは海外のリゾートホテル王が日本に始めて出したホテルって!テレビで見たことある!?
しかも、ここ数年の話し――――…
ここのオーナーってどういう事?!
「野村様――――…お帰りなさいませ。
こちらの方は――――…?」
「我々の最愛の人――――…だよ…彼女が我々の母になる人だよ…」
ベルボーイが野村と私をエスコートしながらホテルのロビーに入ると
ベルボーイ達がいっせいに頭を下げる――――…
