
ロリヴァンプ伯爵の鼻唄🎵
第2章 伯爵と迷子の子犬
大きめな深呼吸をしてゆっくり部屋に侵入する…
本人の承諾もなく自室に入ることは…ダメなことである
そんな事、幼稚園児でも分かる一般常識…だが、好奇心や観察欲求、追求欲求は止められない――――…
アレキサンダーの逆鱗に触れるかも知れないが…
踏み出した足は止められなかった
「おじゃま…しま~…す」
申し訳程度に入室の挨拶をし私はアレキサンダーの部屋を見渡した
「…向こうの部屋が寝室かな?――――部屋は【吸血鬼】テイストじゃないのね…」
発想力が乏しい私はアレキサンダーの部屋にはドクロや棺桶…まがまがしいものがところ狭しと並んでいるのかと思っていた…
アンティークの家具は目立つが…映画やアニメなどで見るような、ザ・【吸血鬼】の部屋感はひとつもなかった!
