
ただ今嫉妬宮発動中!
第1章 嫉妬宮その1~N×A
A「和くん……好きってそういう好きで合ってる
んだよね?」
頭の上の方でまーくんのハスキーな声が響く。
なに?
これ……
オレ……ちょっと、もう無理……
だってさ。
あのまーくんに、抱き締められてるって……
どんな返事なのよ?
……期待していいの?
それとも、今から「本当にごめん」って
言われる感じ?
まーくんの行動の意味が理解出来ないオレは
頭の中は、正直真っ白。
計算高いオレは……
この人の前では、てんでダメになってしまって。
性能不能で使いもんにならない。
A「ねぇ、和くん?聞いてる?」
えっ?
は……はい、はい。
N「……はい」
一言だけ、やっとの想いで返した。
それもさ。
自分でも分かるくらい声、超震えてるし。
告ってからの、今のこの状況は……
どっちなの?
オレ……生きてる?
頭の中、真っ白だけど……
顔と身体は、燃えるように熱いわ……
