ただ今嫉妬宮発動中!
第2章 嫉妬宮その2~N×J
J「もらっちゃった」
……見てたから、分かってますよ。
クリクリの綺麗な大きな目を輝かせて
潤が、「ほら、これ」って
袋の中の物を取り出して
オレの目の前にぶらぶらさせて見せた。
……気分悪い。
可愛らしい、クッキー達が見えた。
J「帰って一緒に食べよ?」
そう言いながら屈託のない、
その潤の笑顔に一層、胸がムカつく
感覚を覚えた。
目の前のクッキーを睨み付けるオレに
潤は、
J「和?どうしたの?気分悪い?」
なんて、心配そうに顔を覗きこんで
聞いてきた。
N「……ううん。潤、早く家帰ろ?」
それだけ言うのがやっとだった。
吐き気が襲ってくる感覚を覚えたのは
そう……
これが、初めてだった。
潤の嬉しそうな顔を見て分かったからさ。
潤もみーちゃんに好きって言われて
嬉しかったんだなって。
好きなんだなってさ。
……オレには、今まで一言も言わなかったじゃん。
あんな子の話なんかさ、
オレは、ずっと一緒にいるのに。
あんな子よりも、ずっとずっと一緒にいるから
潤の事は誰よりも知ってるはずなのに。
オレも知らない、あんな顔をする潤が
いたなんてさ。
しかも、オレじゃなくて他の誰かが潤に
あんな顔もさせれるんだって事にも
無償にムカついた。
潤は、オレだけの潤じゃないとやだ。
汚ない。
潤が、穢れてしまったような感覚にさえ
させられた。
……早く、一刻も早く、
この穢れた潤を綺麗にしてあげなきゃ。
思えば、この時の記憶が影響して今の
オレらになったんだって思ってる。