
ギムレット
第16章 ブルドッグ 守りたい
「お前はここにいろ」尚樹はメグにそう言うと車から降り、サンドイッチにし立ち往生した車に近づき、車の中の人間に、手で車から降りろ。とジェスチャーした。
車の中からは、まだ学生らしき若者二人が、ブルブルと体を震わせながら降りてきた。尚樹と八代の他に6人の男たちに囲まれ、顔面蒼白だった。
「俺に何の用だ」尚樹は間髪入れずに問うた。
二人の若者は声を震わせて、一人の若者が恐怖でどもりながら答える。
「あ……あな……あなたではなく……あの……あ……あの……」
尚樹は、どもりながら答える若者ではない、もう一人の若者の手をとり、相手の小指を自分の中指の上にのせて人差し指と薬指で挟んだ。
バキッ‼バキッ‼
という鈍い音とともに、「ぎゃぁー」という男の悲鳴が響き渡る。
どもりながら答えていた男の膝がガクガクと震えだす。
「早く答えないと、こいつの指が全部、粉々になるぞ」
尚樹の低く呻る獣のような声と冷めて表情一つ変えない顔つきに、恐怖でどもりながら答えていた男の膝が今にも崩れ落ちそうだった。
小指を折られた男は、痛みと今しがた折られた小指の隣、薬指を既に挟まれた状態で、いつまた折られるかもしれない恐怖と不安で失神寸前の顔つきだった。
車の中からは、まだ学生らしき若者二人が、ブルブルと体を震わせながら降りてきた。尚樹と八代の他に6人の男たちに囲まれ、顔面蒼白だった。
「俺に何の用だ」尚樹は間髪入れずに問うた。
二人の若者は声を震わせて、一人の若者が恐怖でどもりながら答える。
「あ……あな……あなたではなく……あの……あ……あの……」
尚樹は、どもりながら答える若者ではない、もう一人の若者の手をとり、相手の小指を自分の中指の上にのせて人差し指と薬指で挟んだ。
バキッ‼バキッ‼
という鈍い音とともに、「ぎゃぁー」という男の悲鳴が響き渡る。
どもりながら答えていた男の膝がガクガクと震えだす。
「早く答えないと、こいつの指が全部、粉々になるぞ」
尚樹の低く呻る獣のような声と冷めて表情一つ変えない顔つきに、恐怖でどもりながら答えていた男の膝が今にも崩れ落ちそうだった。
小指を折られた男は、痛みと今しがた折られた小指の隣、薬指を既に挟まれた状態で、いつまた折られるかもしれない恐怖と不安で失神寸前の顔つきだった。
