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ギムレット

第16章 ブルドッグ  守りたい

尚樹は八代を呼んで指示を出した。


「ネットの依頼主のその他の情報も探っておけ。その裏サイトに、同じような依頼がないか、どんな些細な情報でも漏洩していないか詳しく調べろ」


尚樹は八代を見てさらに言った。


「よく尾行されてることに気付いたな八代。あとはお前に全部任せていいか?」


ここの所、尚樹の自分に対しての風当たりが強いと感じていた八代にとって、「お前に全部任せていいか」という言葉は、その全てを吹き飛ばすほどの言葉だった。


「尚樹さん……ありがとうございます。安心して任せてください」


八代の誉められて高揚した顔を見て、尚樹は口角を上げてニヤッと笑うと


「俺は疲れたから、ちょっと休んでから事務所に戻る。あと頼むぜ」



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