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ギムレット

第19章 *フォーリン・エンジェル  叶わぬ願い


「ねえ……もう、これ取らない?」


タクのペニスにはめられているコンドームをパチンと引っ張って、ねっ?と問いかけるように言った。


タクの顔が興奮と高揚で赤く染まり、荒い息が漏れる口元が少し開いて、その口元から舌がのぞく。


「そういうお前の顔が、すごくエロくて好きなんだよね。だから……もっと……」


興奮させたい、ダメ?首をかしげて問いかけた後、シュウの唇がタクの唇に押し当てられて、半開きになっていた口元からのぞいていた舌を激しく吸う。



「俺は仕事で海外渡航が多いから、色々と検査はばっちりだから、そっちの心配は無用だから安心しろよ。それに、このクラブに入会するには、それなりの検査を通過してからだから、それはまあ、言わなくても分かってると思うけど」



前回、シュウに言われた言葉を思い出す。

シュウの言ったスティンガーへの入会時の「それなりの検査」とは、性病、HIV、B型、C型肝炎その他の疾患検査を受け、その検査結果を提出した者のみしか入会できないというシステムだということである。


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