ギムレット
第5章 モヒート 心の渇きをいやして
「誰か、乗ってくるわ」
身体を離そうとする私を更に強く抱きしめながらキスをした。
「見られたって……いいよ」
激しくキスをしながら、タクの手が私の下半身に触れる。
「こんな……裸みたいな服、着ないでよ」
胸元が大きく開いたブラトップ式の黒のドレスワンピース。スカート部分の両サイドに大きなスリットが入っていて、ストッキングは履いていなかった。
タクは、下着1枚しかつけていない下半身を確認すると、下着の中に手を簡単に滑り込ませながら、激しくキスをしながら下半身を弄った。
その時、タクのお店がある5階にエレベーターが止まった。
「自分だって何の連絡もくれなかったのに……」
私の問いに、何言ってんだよ。とでも言いたげな顔を一瞬したが
「言っただろ……素の俺は、臆病だって」
「でも、私に触れるときのあなたは、いつも大胆だわ」
さっきまで私の下半身を弄っていたタクの手に触れた。
「連絡待ってた。私も……臆病なのよ」
私の言葉に白い肌の頬を赤く染め、タクは私を抱きしめながら耳元で囁いた。
「嫌われたのかと……思った」