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ギムレット

第10章 スティンガー  危険な香り

ハルは飲み物を口に含んでいたのか、むせた感じでゲホゲホ言いながら答えた。


「ちょっ……えっ⁉……ゲホッ!〇✖▼」


ハルは喉のつまりの落ち着きを取り戻してから、もう一度、聞く。


「えっ⁉マジで?」





「あっ⁉聞くの忘れてた。そいつ、女専門だった?」


ハルは言いづらそうに濁した感じで答えたが、シュウに言葉を誘導されて観念したのか、いや……そう言ってから答えた。


「うーん……両方、だな」


シュウは一瞬、眉間にしわを寄せた。


「やっぱり。両方……か」



あっ?なんか言った。とハルに言われたが、「何でもない」と受け流した。



「ただ、あいつは契約制だから、一見は相手にしない。お前も知ってるだろうけど、顔合わせしてから……だぜ?」


「それで……いいよ」


シュウは電話口で頷いた。

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