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ギムレット

第13章 アフィニティ  触れ合いたい

だから……



タクに抱かれるようになってから、客とキスすることなんて考えられなかった。触れられるのも嫌だった。



私は……あなただけに触れられたい。あなただけに触れていたい。


だから……あなたにも同じように私のことを思って欲しいと……



心の中で願ってしまっていた。




でも……それは……きっと叶わない。


あなたの側にいる私は…………本当の私じゃない。


本当の私は、愛情に飢えた寂しがりで、誰かに支えて欲しい


束縛されたいくらい、独占されたいほどに、常に自分だけを求められて、必要とされていたい。そして、相手にも同じことを求めてしまう。



自分だけを見て欲しいと……



だから……あの人と同じような恋は、どんなに願っても



タクとは…………きっと……叶わない



私が……生きていてもいい意味を与えてくれて、安心させてくれる。



その願いは、きっと叶わない。


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