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ギムレット

第13章 アフィニティ  触れ合いたい

「タク……わた……し……」


「イヤ……だ………ヤダよ……側にいて……」


あなたの両腕が私の体をきつく抱きしめる。その腕の中で、あなたの少し早くなった鼓動が私の体に伝わる。



ねぇ……聞きたいよ。聞いてもいい?あなたにとって、私は?って…………



「寂しい思いさせないって……約束するから」


あなたの儚い表情が、また私の心を惑わす。私の決心を鈍らす。


離れたくないと……そう思わせる。そして……いつものように、あなたの唇が、私の唇に近づくの。それを……私は、拒めない。


でも、その寸前で、タクはキスを止めた。


「すぐに……こういうことするから嫌われるのかな……ごめん。だけど、触れていたい。受け入れてもらえると安心するから」



ねぇ……聞いていい? 今、聞きたいの……



「好きだよ。メグだけは……きっと俺のこと分かってくれるって思ってる……だから、俺の……側にいて」



そう言うと、私の頬に自分の頬を擦りつけるようにして抱きしめる。まるで、甘えた子供のように……


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