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ギムレット

第14章 ライラ  今、君を想う

「もし……スティンガーにこのことが知れたら、僕もただでは済まされないしね。依頼を受けても安くないよ」


「100万じゃだめ」


「そんなはした金じゃ無理だね」


尚樹は親指、人差し指、中指の3本を萌々に示して言った。


「萌々ちゃんならソープに行けば2ヶ月で稼げる額だけど……」


萌々は頷いた。「それでいいです」


尚樹はニヤッと嬉しそうに笑うと「じゃあ、今日からソープの店に行こうか」と萌々に告げる。


「萌々ちゃんの願いは、タクからその女を遠ざけること。もう二度と女がタクに会うことが無いようにすること。これでいいのかな?あっ……もちろん女は犯すけど……」


「それでいいです。女が犯されれば、タクだって辛いだろうし、ざまあみろ!って思えるから」


「証拠は必要?例えば……女が犯されてる写真とか?」


萌々は首を横に振った。


「尚樹さんを信じてるから。二人が別れればいい。どうせ私はもうタクを指名しても受けてもらえないだろうし……スティンガーに登録してある私の経歴もお姉ちゃんのだし……バレたら私だって……この町で生きていけない。だけど、どうしても二人にムカついてムカついて……」



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