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ヴァンパイアに鎖の愛を

第1章 終わりの始まり


「家に帰らして」


この状況なら至極当たり前の発言に男達は一瞬白けたがまたおかしなことでも言ったかのようにニヤニヤし始めていた。


「あのさ、分かってる?気に入られたからこうして生きてられるんだよ。ここで帰らすくらいならもう殺してんの」


「ソウ、こいつが逃げたらどうする?」


「…可哀想だけど…殺す」


言ってる意味が分からないと目を揺らすレイラ。


どうしてそんな簡単に殺すと言うの?ふざけているの?と思いたいがこの男達の殺すという言葉は本物だと本能が告げていた。


レイラの言う殺すと彼等の言う殺すは段違いに言葉の重さが違う。その違いは本当に人を殺めたか殺めていないかの違いだ。


そう考えると一気にゾッとして身体が震える


そんな震えるレイラを見て歪んだ瞳が3つ。

怖がる少女を見て
『可愛い』と思う者
『面白くなりそうだ』と胸を弾ませる者
『興味が無い』とそっぽを向く者



レイラはただひたすら馬鹿な自分の行いを後悔していた

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