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しょっぱくて甘い~ベリーショコラマカロン~

第1章 しょっぱくて甘い~ベリーショコラマカロン~

「いちか! どうしたんだよ?!」

「いちかちゃん!」

「みんな、ごめんね。わたし……もうキラパティには行けない」

「どうしてですか?」

「ごめんなさい、それは言えない」

「何でだよ! いちか! 言いたいことは言わないと伝わらない! そう教えてくれたのは、いちかだよ! いちかがいたから、あたしはバンド続けられてんじゃん! あたしらに隠し事はなしだよ!」

 あっ……そうか、そうだった。わたしはあおいちゃんの言葉にハッとして、今までのことを思い出した。大切なことを言っていたのは、いつもわたしだった。あおちゃんもひまりんもシエルも大好きで大切な仲間だ。わたしはキラパティが大好き。だから、わたしがしないといけないこと。それはひとつしかないんだ。わたしがしないといけないこと。それはここでウジウジ泣いていることではない。

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