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遠くの恋人より近くの同僚

第2章 勘違いの幕開け

「いいよ。はい、どうぞ」


橋本課長は六つの唐揚げのうち
三つを私の皿に乗せてくれた。


「橋本課長も好きなだけ
取ってください」

「ありがとう。じゃ、遠慮なく」


橋本課長は脂身の部分の端っこを
箸で摘まんだ。


「真ん中でもいいのに」

「俺、脂身が好きなの。唐揚げも
鶏皮が付いてなきゃ、食った気がしない」


確かに……


私の皿に乗せられた唐揚げは
鶏皮があまり付いていない。

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