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遠くの恋人より近くの同僚

第26章 これは……恋?

「ベランダの鍵は開いてるの?」

「それは大丈夫です」

「不用心ね。5階でも泥棒は入ってくるわよ」

「はい。以後、気を付けます」


好感が持てる。


不審者に追われている私を助けようとして
鍵も掛けずに一目散に駆けつけてくれたのに
言い訳ひとつしない。


「あがって。サンダル忘れていかないでね」

「失礼します」


五十嵐くんを部屋にあげたはいいけど
何か肝心なことを忘れているような…

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