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遠くの恋人より近くの同僚

第31章 伝えられない想い

「意外ね。五十嵐くんは一人の時間が
好きだと思ってたわ」


五十嵐くんには私と同じ空気を感じていた。


「それは無い物ねだりです。
常に傍に居てくれる人が居るからこそ
時には一人になりたいという」

「それ…分かるかも」

「俺…未央のことは本当に好きでした。
常に一緒に居たいと願っていて
実際には、ほぼ肌身離れず過ごしてきました」


二人は勤務中にラブホに行っていたと
もっぱらの噂だった。


「いつしかそれが億劫になってしまった?」

「はい。窮屈な日々でした」

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