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彼の愛は重い鎖のようで、

第1章 恋人以上恋人未満


「……一輝。」


鼻を擦りながらドヤ顔で私を見下ろす一輝。

おそらく自分でいいこと言ったとでも思っているのだろう。


「さっきからバカバカ言い過ぎ。そしてうまく丸め込もうとすんな、丸め込めてないし。」


呆れながらも彼のその真っ直ぐさに胸が軽くなった気がした。

しかしそれとこれとは話は別だ。

彼の胸板を軽く押すと、一輝は声を上げ驚く。


「ヤんねーの??」

「いや、私にメリットないし。」


一輝はプライドを守りながら童貞を捨てることが出来るかもしれない。

しかし私にはなんの利点もうまれない。

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