妖魔の憂鬱
第2章 人成らざる者
「んで?
壱星、こんな所まで来て何の用?」
壱星(いっせい)の登場で、冷静さを取り戻しつつある優月(さつき)は、蒸気をあげながら淫紋を消していった。
「単刀直入に言います…
優月、俺とひとつに成って貰えますか?」
優月にとって壱星が言ったこの言葉は、身の毛も弥立つ程聞きたくない…これ以上無い程、最悪な言葉だった。
詳しくは、何も知らない黒羽(くれは)にとって、壱星が言った言葉は、ワクワクする以外の何物でもなかった。
「何?何!?僕も混ぜてっ!!
インキュパスとサキュパスの両方となんてヤってみた過ぎるっ!!あぁ~…流石に僕も正気でいられる気がしないかなぁ~!?うぅ~んっ!楽しみぃ~っ!!」
楽しそうな黒羽を余所に、優月は青ざめて言った。
「壱星…
そんな事して…又バラバラに戻れんの?」
優月がこう言う反応を見せるで有ろう事は、分かっていた壱星は一応、知り合いの中でも長年この世に存在する者に聞いておいた。
だが何代か前の長の右腕が、完全体の淫魔だった事以外分からなかった。
もう、数百年も前の話だ。
「分かりません
一度ひとつに成って、元に戻ろうとした者は…多分今までに居ないですから」
壱星は首を横に降ったが、諦めて優月から目を逸らす事はしなかった。
壱星、こんな所まで来て何の用?」
壱星(いっせい)の登場で、冷静さを取り戻しつつある優月(さつき)は、蒸気をあげながら淫紋を消していった。
「単刀直入に言います…
優月、俺とひとつに成って貰えますか?」
優月にとって壱星が言ったこの言葉は、身の毛も弥立つ程聞きたくない…これ以上無い程、最悪な言葉だった。
詳しくは、何も知らない黒羽(くれは)にとって、壱星が言った言葉は、ワクワクする以外の何物でもなかった。
「何?何!?僕も混ぜてっ!!
インキュパスとサキュパスの両方となんてヤってみた過ぎるっ!!あぁ~…流石に僕も正気でいられる気がしないかなぁ~!?うぅ~んっ!楽しみぃ~っ!!」
楽しそうな黒羽を余所に、優月は青ざめて言った。
「壱星…
そんな事して…又バラバラに戻れんの?」
優月がこう言う反応を見せるで有ろう事は、分かっていた壱星は一応、知り合いの中でも長年この世に存在する者に聞いておいた。
だが何代か前の長の右腕が、完全体の淫魔だった事以外分からなかった。
もう、数百年も前の話だ。
「分かりません
一度ひとつに成って、元に戻ろうとした者は…多分今までに居ないですから」
壱星は首を横に降ったが、諦めて優月から目を逸らす事はしなかった。