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テントの中でなんとやら

第1章 濡れた記念日

「本当は日付けが変わるまでに渡したかったけど、あっちこっち探しててさ……」

「え、それでこんな所でキャンプしてるの?」

「キャンプは別さ。実は、この山に未確認生物がいるって話なんだ」

「未確認生物? UMA!?」

 驚いた。まさか、こんな小さな山の中に、未だに存在がハッキリされてない生物がいるなんて……。

「ねぇ……この山に、なにがいるの? つちのこ? 河童? 天狗? ジャージーデビル? モスマン? チュパカブラ? カエル男? チャンプ? スカイフィッシュ? ボスミン? スカイワーム? パパシャンゴ? フライングヒューマノイド? モケーレムベンベ? わかった、コンガマト!」

「お前、すげーな!! マニアかよ!! 俺が知らないのまであるわ。それと、ボスミンは止血剤だし、パパシャンゴはWWFにいたプロレスラーだ! それを突っ込めた自分がスゴいわ!!」

 いけない……彼に突っ込ませちゃった……私、UFOとかUMAとか、ミステリー的なことが大好きだから、ついついテンション上がっちゃった。

 でも、初めて知った。こうちゃん、ツッコミ出来るんだ……新たな一面を垣間見ることが出来て、なんか嬉しかった。

「ねぇ、教えてよ。この山になにがいるの?」

 こうちゃんは、クスッと笑った。

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