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林檎の香りがするお店

第1章 どしゃぶり雨が惹き寄せた

温かい風と髪に触れる手に眠たくなる

少し目を閉じると、さらさらと髪を揺らす手を感じた

柔らかい手つきなのに男らしい硬さがあって。

『おーい、寝ちゃった?』

小さく笑っていて、はっと目をあける


何考えてたっけ。

大丈夫?と言いながら、カチッとドライヤーをきった手を見てぼっと顔が熱くなる

なんてこと考えてたんだと恥ずかしくなった

「ちょっと、眠くなっちゃって。」

大野さんは少しだけ考えた顔をして
『そっか』
と一言。

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