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林間学校

第2章 女子にドキドキ

朝起きるといいお天気だった。

昨晩ママちゃんにと約束したように聖良が起きる前にテルテル坊主の戦隊は元に吊るし直した。

「おはよう、早いわね~。ちゃんとテルテル坊主も直して偉いわよ」とママちゃんも上機嫌で登場した。

ママちゃんが上機嫌なのは今夜久しぶりに子作りをするからなのかなと思ってしまい、そんなことしか考えられない自分がイヤになった。

朝食は父親とママちゃんと聖良の4人で食べた。
天気予報ではそらジローが林間学校の間は天気だと週刊予報を伝えていた。

「よかったね、お兄ちゃん。聖良のテルテル坊主さんもがんばったんだね」と聖良が嬉しそうに笑う。

「うん、ありがとう。テルテル坊主戦隊のおかげだよ」と翔太も嬉しそうに聖良に笑いかける。

不埒な欲望のために逆さ吊りにしたことなんてとても言えない、絶対に知られちゃいけないと翔太は思った。

そんな翔太の様子を見てママちゃんはクスクスと笑っている。

「林間学校だからってハメを外して女風呂を覗いたりするなよ」と突然父親が冗談混じりで言った。

「え~、お兄ちゃん女風呂覗くの~。ダメだよ 」と聖良が楽しそうに笑う。

「す、するか、そんなこと」

と翔太は言った。自分と一緒にするなと言ってやりたかったが、それは飲み込んでおいてやった。このクソ親父は前に酔っ払った時に林間学校や修学旅行で女風呂を覗いたことを楽しそうに話してやがった。いつかママちゃんに言いつけてやるからな・・

「そうよ、小さい女の子の前で何を言ってるのよ、バカね~」とママちゃんも楽しそうにしている。

「ごちそうさま~」

「行ってらっしゃい、翔ちゃん。しっかりね」

ママちゃんの笑顔に見送られて部屋に荷物を取りに行って、オナニーの証拠物件であるティッシュも忘れないようにポケットに隠して翔太は出かけていった。

途中でコンビニのゴミ箱に使用済のティッシュを捨てて証拠は完全に隠滅した。しかし、2泊の間はオナニーできないのかと思うと心配になってくる。

女子と一緒のキャンプだからムラムラすることも多いだろう、夢精とか溜まったモノが暴発しちゃったらどうしようとか思うと恐ろしい。

男子はみんな同じような悩みや不安を抱えて林間学校に参加するのだろうか。

そんな事を考えながら学校に行くと駐車場にはもうクラスの数と同じく5台のバスが到着していた。

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