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林間学校

第7章 ただいま

世界が歪んでしまった影響でネバーランドの住人も少しキャラが変わってしまっているらしい。

ダークネスのいたずらのせいで翔太たちの世界も繋がってしまってネバーランドに迷い込んでしまったのだという。

もちろんダークネスは懲らしめて世界を元に戻させている。

「だから、キミたちも元の世界へ帰してあげよう・・それともこっちにふたりきりでいてお楽しみを続けた方がいいかな?」

ピーターパンは翔太と綾音をちょっといやらしい目で見る。

まさか、昨晩の情事のことを知っているのかと綾音と翔太はお互いを見て真っ赤になる。

「このエロピーターパン、早く元の世界に帰してよ」

綾音は真っ赤な顔をしてピーターパンに怒鳴りつける。

「あ~あ、怒られちゃった。悪いのはダークネスなのに」とピーターパンはまたまた困った顔をする。

「さようなら~」
「ありがとう、ピーターパン」

ピーターパンは翔太と綾音を元の世界に帰した。盛大に手を振って翔太と綾音はピーターパンとの別れを惜しむ。

「う、う~ん」

翔太が気がつくと綾音を覆うようにして庇っていた。翔太たちの近くでは大木がまっ二つに裂かれて倒れていた。

どうやらカブト虫やクワガタを捕りに出かける途中で雷が落ちたシーンに戻ってきたらしい。

「雷がひどい。とりあえず急いで帰ろう」
「そうね」

翔太と綾音は急いで元来た道を引き返した。

ネバーランドでの大冒険、そして綾音と結ばれたことは気を失っている間に見た夢だったのかなと翔太は思った。夢なら覚めないでほしかった。

「な、なあ。オレたち違う世界に迷い込んだりしてたよな?そんでもって・・その、あの・・」

翔太は恐る恐る綾音に話しかけてみる。今までのことが本当に夢だったとしたら、綾音とエッチした夢なんか見て本当に綾音に嫌われちゃうと思うと情事のことは言い出せない。

そんな翔太を見て綾音はきゃははと笑った。

「夢だと思う?本当だと思う?確かめてみれば?」と綾音は悪戯っぽく笑う。

多分綾音も同じことを考えている。
それに、唇、腕、手、体、そしておちんちんに残る綾音の温もり。

「この温もりは本当だと信じたい」

最後の確認として翔太はズボンのポケットを探ってみる。ない、ふたつ入っていたはずのコンドームがひとつしかない。

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