テキストサイズ

先生の秘密

第3章 ◎VS

お祭り騒ぎがピークに達し、あたしの頭は破裂しそうです。
和樹に抱きしめられています。
「嘘だよ、いいよ何も言わなくて。ただ俺の気持ちだけちゃんと聞いてくれるか?」
あたしは和樹の胸の中で頭をコクンと振る。
「…俺さ、ちっちゃい時からお前しか見てなかったんだよ。」
驚愕の事実。
そんな前から和樹はあたしのこと…。和樹は一つ息をついて話し始める。
「馬鹿だし、ドジだし、すぐ泣くし、そのくせ強がりだし、無自覚だし…」
うぅ…もはや悪口…
「ほっとけないんだよ。俺がそばにいなきゃって、守りたいって思うんだよ。可愛くて仕方ないんだよ…。だからお前にもし他の男ができたら、どうしようかと思ってたけど…。幸い、心は男に興味ないから。いいのか悪いのか…」
和樹…。あたしは涙が溢れてきた。
こんなにも大事にしてもらってたんだね…あたし。
今まで全く気づいてなかった。
「本当はお前には言わないで、これからもただ傍にいようって思ってたけど…。俺、想像以上にお前に惚れてるんだよ」
ああもう何…涙が止まらないよ。
「好きなんだよ、お前が。心…」ゆっくりと離される体。
「ちょっ、お前なんで泣いてんだよ…!?」
「…うぅー……わかんないよあたしも……」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ