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先生の秘密

第5章 ◎三角関係

「はいお疲れさん、」
奈々はあたしにイチゴミルクをくれた。
お昼休み、あれから質問攻めにあいあたしは奈々と屋上に逃げてきたの。
ゆっくりお弁当を広げて食べる。
「にしても和樹ってあんな大胆だったっけ?」
「もう最近すごく真っ直ぐなんだよ。あたし戸惑ってばっかり…」
「心ぐらいだよ戸惑うの(笑)大抵の女子はあんな風にアタックされたらコロッ、だよコロッ」
「…うぅ」
「まぁそこが心のいいとこだと思うよあたし。だから和樹も燃えるんだろうし」
そう言って笑う奈々にあたしは口が開いた。
「奈々…」
「ん?」
「…すごく綺麗になったね」
心からそう思った。
「あははっ!何、急に。」
「いや、元から奈々は美人だったけどなんか…更に綺麗になったー!」
「涼平のおかげかなっ♪」
「えー?涼平くんに何してもらってるのっ!?」
「あんたほんと馬鹿?恋すると女の子は綺麗になるって言うでしょ?」
「なるほどね。あたしも綺麗になりたいー!」
「呆れた天然だこりゃ…」
あたしはもうすでに恋が始まっていたことに気づいていない。

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