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先生の秘密

第5章 ◎三角関係

『生徒の呼び出しをします。2年4組、野崎 心さん。2年4組、野崎 心さん。今すぐ職員室まで』
─ドッキン、
「うわぁああ!やばいいいい!!奈々ごめん!これ片付けといてっ」
呼び出されてたの忘れてた。
ああ…何いわれるかわかんないぞ…。
あたしは職員室まで猛ダッシュ。
「失礼しま、うわっ…」
ドアを開けようとしたら後ろから叩かれる頭。
「馬鹿。やっぱり忘れてたんだな」
「う…すみません…」
「もうチャイム鳴るから。放課後プールまで来い。次忘れたら……いいな?」
「は、はいぃっ…!」
先生は意地悪く笑うと職員室へ入っていった。
それにしても遅刻ぐらいでそんな呼び出さなくていいじゃん…。
あたしは教室に戻る。
「大丈夫だった?(笑)」
「放課後またプールまで来いってさー。もう…」
「…うーわ、早瀬もやり手だなぁ(笑)」
「何が?」
「気づかない馬鹿ね、うん。先生と和樹が気の毒。あんなわかりやすいのに(笑)」
あたしは午前の質問攻めなどで疲れたのか、午後の2時間はすべて爆睡してしまった。

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