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先生の秘密

第5章 ◎三角関係

これだけ心配させたんだし、嘘はつけない。
和樹に話したら、きっとその人たちを許さない。それに今回のことが和樹がらみの嫉妬から起きたって気づけば…。
「野崎?大丈夫か?降りようか」
「あ、はい…」
あたしが車から降りると、ママと和樹も気づいて走りよってくる。
「…ここっ!!」
「もう~、あんたちゃんと帰ってきたのね、うん。よかったわ。」
そう言ってママは肩をポンポンとしただけで家に入っていった。
なんてあっさりしたママだ…(笑)
和樹はというとすごく安心したような、でもひどく複雑な顔をしている。
きっと…先生がいるからだ。
「和樹…ほんとにごめんね…?聞いてほしいことがあるの……」
そう言うと和樹は少し顔をこわばらせた。
「野崎、お前ちょっとシャワーかなんか浴びてこい…な?俺から話すから。」
先生の気づかいって、ほんとすごい…。
あたしは言葉に甘えて、そうさせてもらうことにした。

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