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先生の秘密

第2章 ◎危険な夏休み

「あ、ちゃんと準備体操しろ。ストレッチも」
ああ、そうだった。
あたしはひとしきり体操を終えると、行き場がなくて立ち尽くしていた。
なんにせよ、水が嫌いなのだ。
近づいただけで足がすくむ。
「野崎?ああそうか、水、無理なんだったな。ん、ほら」
そう言って先生は両手をあたしに差し出した。
いやいやそんな手差し出されたって入れないよ…。
あたしは泣きそうになった。

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