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第7章 ヴァーチャルではなく、現実にあります!!
「それじゃあ、お先に失礼しますー。
オーナー、お疲れさまでしたー」
「あーあー、ちょっと待ってくれ」
「え?」
定時を迎え、あたしはオーナーに挨拶して上がろうとしたのだが、慌てた様子で止められた。
「春菜、今日残業できるか?」
「え、またですか?
構いませんけど…」
つい10日くらい前も、オーナーの家庭の都合で深夜までの残業を頼まれたんだけど、今度は何だろう。
まぁでも、今のあたしはもう急いで帰る理由もないからね。
家はひとりだし、別に問題ないんだけど。
「そうか!
ああ良かった。今日は家族で飯にって言われてな」
「一家団らんですか。
いいですね。それは楽しんで下さい」
そういえば、前の時に遠くにいた家族が帰ってきたからとか言ってたなぁ。
オーナーだって、家庭があるもんね。