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高校生だってムラムラする。

第1章 自慰

 自慰は、もはや習慣として私の日常に棲みついている。それだけでなく、イライラしたり疲れたりすることの多い私にとって、ストレス解消の手段の一つとなっていた。
 今日も、やはり私は胸に不満を抱えていた。理不尽には慣れ始めたと思っていたが、嫌なものは嫌なのだ。
 ベッドに潜り込み目を閉じるが、ぐるぐると不満が頭を回る。私はゆっくり、そこに手を伸ばした。体が疲れれば眠くなるし、気持ちよくなるのは好きだから、一石二鳥だ。それにここのところ時間が無く、自慰は一週間振り。

「んー……」

 一気に触ってしまいたかったけれど、少し我慢。ほんの少しだけ触れ、自分を焦らしていく。

「ああ……、は、あん」

 声を出した方が興奮が高まるのには、最近気付いた。この声を彼に聞かれたらと思うと、背筋が寒くなる。
 しかしそんな背徳感も相まって、私はますます自慰にのめり込んでいった。


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