あたしの好きな人
第7章 セフレの固執
「イく……っ、……あぁっ~~~~っ!」
「……ハッ、……俺も…っ!」
無意識に激しく腰を振り、自分のいいところに哲を導いて、あっという間に絶頂へと向かってしまった。
びくんっ、びゅくびゅくびゅくっ、
哲の欲望があたしの中で放たれたのが分かった。
「……いっぱいしようと思ったのに、咲良にイかされちゃったな」
少し不満顔の哲が、あたしの頬を掴んで、キスを軽く落とす。
「……じゃあ、今日の夜にリベンジするね?このままじゃあ、俺が納得出来ないし?」
良く分からないけど、あたしにイかされたと思って、むきになってるみたい。
「別にそんなのいいのに……」
また、今日もするのかと、少し面倒な気分になった。
「駄目、俺の気がすまないの」
拗ねた顔をしたまま、綺麗な顔が近付き、軽くキスをされる。
「……じゃあ、シャワー浴びて来るね?」
「朝ご飯の用意してるね?」
いつもと変わらない日常が始まる。
いままでどうりの哲を見て、少し安心する。
……これでいいのだろうか?
だって一番近くにいる人は、哲なんだから。
ここに岳人はいない。
何もなかったかのように、大阪での生活をまた繰り返していくんだ……。